第9章 「計測」メニュー  
3.「幾何学計測」コマンド 
  @ 対象物のエッジを認識することにより幅や角度、直径、円中心間距離、ピッチ間距離、線幅などの幾何学的形状寸法を測定します。
  測定は二値化した画像とグレイスケール画像で行います。それ以外のフルカラー画像などは二値化またはグレイスケールに変換して計測を行います。標準で設定範囲ごとに2値化レベルを 自動設定します。二値化した画像で測定を行うと安定した計測が行えます。グレイスケールで測定を行うと1つの画像の中で複数の輝度レベルのエッジを任意に抽出することができますが、大きめなノイズには影響を受けます。二値化した画像で測定するか、グレイスケール画像で測定するかはそれぞれの特長を有効に利用できる方法を適時選択してください。
 幾何学計測を行う場合は対象物をできるだけ鮮明な状態にできるよう明るさや色の調整、フィルターによるノイズ除去、色による抽出、二値画像の形状解析などImage Factoryが有している機能を有効に利用してください。
A この「幾何学測定」ではマクロによる自動測定が可能です。
   対象ワークが1つ存在する画像上でワークに対して測定点のティーチングを行うと別の画像ファイル上に同様なワークが異なった位置や回転していた場合または複数個あった場合に自動的に数量、位置、傾きなどを検索し、同一部分を測定する機能があります。
B 「幾何学計測」コマンドを使用する前に「幾何学計測環境設定」で対象物の色や対象個数、誤差の程度などを設定して下さい。
   設定は「ツール」メニューの「幾何学計測環境設定」コマンドまたはツールバーの「幾何学計測環境設定」ボタンで行えます。詳細は第11章「ツール」メニューを参照して下さい。
C 「幾何学計測」コマンドを使用する前に「幾何学計測エッジ定義」で対象エッジの輝度値や抽出エッジの種類を設定して下さい。
   設定は「ツール」メニューの「幾何学計測エッジ定義」コマンドまたはツールバーの「幾何学計測エッジ定義」ボタンで行えます。詳細は第11章「ツール」メニューを参照して下さい。
D コ マンドを選択すると「測定タイプ」ツールボックスと「測定確認」ダイアログボックスが表示されます。
 
E 「測定タイプ」ツールボックス
   測定項目の指定を行う「測定項目指定」ボタンと点のタイプを指定する「点選択方法指定」ボタン、線のタイプを指定する「線選択方法指定」ボタンがあります。
    エッジを検索する範囲の指定は「描画ツール」(セレクトボックス)を利用して指定して下さい。
範囲の指定方法については第5章「表示メニュー」の「描画ツールコマンド」や次項の「手動計測コマンド」を参照して下さい。
  下記にてまず、点と線の選択方法について説明します。
    ・[エッジライン]ボタン:
  1本の線分を指定します。エッジをまたぐように範囲を指定してください。
 
  範囲を選択すると赤い近似直線が描かれます。
・[センターライン]ボタン:
  2本の線分を指定してそれらの中心線を指定します。
 
  エッジをまたいで指定すると黄色い近似直線が描かれ、2本目の線を指定した後で赤い中心線が描かれます。
・[2直線の交点]ボタン:
      2つの線を一線づつ選択してその交点を指定します。選択範囲内のエッジを平均して直線近似しますので、2つの異なる線を1つの範囲で選択すると全く異なった直線を近似しますので注意してください。
 
  線を選択すると近似直線が黄色の線で表示され、2つの線を選択すると交点が赤い十字で表示されます。
・[円弧の中心]ボタン:
  円の中心点を指定します。円のエッジを含む部分を範囲指定してください。円全体を範囲指定すると安定した結果が得られますが、一部分の指定でも可能です。
 
  範囲指定すると円の中心 に十字の印と近似した円形が赤い線で表示されます。
・[円弧と線の交点]ボタン:
  円と線が交わった交点を指定します。
 
      まず最初に線のエッジを指定してください、近似した黄色い直線が描かれます。
次に円の一部または全体を範囲指定してください。 近似円が黄色い線で表示され、直線と円の交点に赤い十字が表示されます。
    F 測定項目指定ボタン:
  目的とする測定項目を選択してください。
 
  ・測定項目設定の確認方法(以下の項目設定時に確認できます。)
  1)  測定項目の設定を完了すると「測定確認」ダイアログボックスのリストボックスの中に指定した「測定項目」が簡略記号でリスト表示されます。
2)  「測定項目」の簡略記号をマウスでクリックすると背景色が青に変化し、同時にその内容が画像上に表示されます。
3)  測定値が「計測結果」テキストボックスに表示されます。前回の測定値も保存されています。また、「測定項目」の簡略記号については次のGをご参照ください。
・[点と点の距離]ボタン:
   線と線の交点や円の中心、円と線の交点のそれぞれの点の間の距離を測定します。
下図は、2直線の交点ともう1つの2直線交点の距離を測定します。
1)測定タイプツールの選択ボタン(事前に画像を2値化することをお勧めします。)
・線の選択方法 「エッジライン」
・点選択方法 「2直線の交点」
・測定項目 「点と点の距離」
2) 測定点の指定
  ・セレクトツールで交点を求めるためにエッジの計測範囲2ヶ所を指定します。
・同様にもう1つの交点を求めるために計測範囲2ヶ所を指定します。
3) 測定項目設定の確認
  ・「測定確認」ダイアログボックスのリストボックスの中にDPtPt(DPtPt0)と表示されます。
・「測定項目」のDPtPt(DPtPt0)をマウスでクリックすると背景色が青に変化し、同時にその内容が画像上に表示されます。
・「計測結果」テキストボックスに測定値が表示されます。
    ・[点と線の距離]ボタン:
  線と線の交点や円の中心、円と線の交点と線または2線の中心線との垂直距離を測定します。
1)測定タイプツールの選択ボタン
  ・線の選択方法 「エッジライン」
・点選択方法 「円弧の中心」
・測定項目 「点と線の距離」
はじめに一点目を指定し、次に線を指定します。指定後の測定値が前記[点と点の距離]ボタン同様に表示されます。
・[線と線の距離]ボタン:
  線と線の距離を測定します。ただし、それぞれの線が平行でない場合は測定する指定範囲内の平均のエッジ位置で計算されます。
 
        1) 2つのエッジの中心線を求める
  ・線の選択方法 「センターライン」
・点選択方法 「2直線の交点」(点が存在しない場合は無効状態です。)
・測定項目 「線と線の距離」
・2つのエッジを範囲選択しますと、赤線で中心線が表示されます。
  2) 測定対象のエッジを設定します。
  ・線の選択方法 「エッジライン」に切替ます。
範囲を選択しますと、赤線でエッジラインが表示され、線と線の距離が計測されます。
・[2直線間の角度]ボタン:
  線と線の角度を測定します。
 
「エッジライン」「2点間の交点」「2線間角度」ボタンを選択して測定します。
・[円の直径]ボタン:
  円の直径を測定します。
 
円の一部または全部を含むエッジを範囲指 定すると円の直径が右上の「測定結果」リストボックスに表示されます。指定方法は円のエッジを含む部分を範囲指定してください。範囲指定すると円の中心に十字の印と近似した円形が赤い線で表示されます。
[円の半径]ボタン:
  円の半径を測定します。
 
円の一部または全部を含むエッジを範囲指定すると円の半径が右上の「測定結果」リストボックスに表示されます。指定方法は円のエッジを含む部分を範囲指定してください。範囲指定すると円の中心に十字の印と近似した円形が赤い線で表示されます。
・[ピンの間隔]ボタン:
  線分が何本か並んでいる場合に1回の範囲指定で範囲内の全ての線分間隔を測定します。
 
範囲の指定はなるべく線分と直角方向に長い四角形で指定してください。選択範囲の中で線分を検出し、その面積重心位置間の距離を測定します。線分の重心位置に十字で、近似中心線を直線で赤く描きます。
・[ピンの幅]ボタン:
  線分が何本か並んでいる場合に1回の範囲指定で範囲内の全ての線分の幅を測定します。
 
範囲の指定はなるべく線分と直角方向に長い四角形で指定してください。測定後、線分の両側に直線で赤く描きます。
  G「測定項目」を選択し、エッジを指定すると「測定確認」ダイアログボックスのリストボックスの中に指定した「測定項目」が簡略記号でリスト表示されます。
  「測定項目」の簡略記号をマウスでクリックすると背景色が青に変化し、同時にその内容が画像上に表示されます。内容の表示はエッジの検索範囲を指定した部分を四角で表示し、測定した内容を直線または円で表示します。
  簡略記号の内容は次の通りです。
    ・点と点の距離:DPtPt
・点と線の距離:DPtLn
・線と線の距離:DLnLn
・2線間の角度:Dang
・円の直径:DDiam
・円の半径:DRad
・ピンの間隔:DPitch
・ピンの幅:Dwidth
H 「測定項目」の削除
  「測定項目」を選択した状態で「削除」ボタンをクリックすると選択されている「測定項目」の左側に「*」が表示されます。「*」が表示されている状態では測定項目を選択してもティーチングした内容を確認できません。また「*」が表示されている状態で「出力」ボタンを選択するとその項目が削除された状態でデータを出力します。
I 削除項目の復帰
  一度削除の対象にして「*」を表示した測定項目を選択して、「復帰」ボタンを選択すると「*」が消えて削除を解除することができます。
J 測定データの出力
  「Excel出力」ボタンを選択するとExeclSheeetに測定データを出力します。
K 「測定項目に注釈を付ける
  「測点注釈」テキストボックスでは「測定項目」ごとに注釈を付けることができます。測定項目を選択するとデフォルトで記入されているコメントが表示されます。カーソルをマウス等で移動すると入力可能になります。入力文字は日本語でも可能ですが、半角文字で最大256文字まで入力可能です。登録した注釈は測定データをExcelに転送した場合のデータ最終列に表示されます。入力方法はテキストボックスに任意の文字を入力した後必ず「Enter」キーを押してください。「Enter」キーを押さないと確定されず、入力した文字が無効になります。
L 「計測結果」リストボックスの表示
  登録された測定項目をリストボックスの中で選択すると項目に対応した測定結果を「計測結果」リストボックスに表示します。通常は1項目について1つの測定結果ですが、「ピンの間隔」、「ピンの幅」測定では複数の測定結果がありますのでリストボタンで確認して下さい。
M 表示単位
  単位はキャリブレーションを行ったときの設定が表示されます。